人間関係の場面で、
・すぐに答えてしまう
・沈黙を埋めてしまう
・あとから「言いすぎた」と後悔する
そんな経験はありませんか。
そんな感覚が続くと、
人と関わること自体が少し疲れてしまうことがあります。
前の記事「すぐに反応してしまうのはなぜ?」では、
すぐに反応してしまう背景には、関係を守ろうとするこころの働きがあり、考えが追いつく前に感情が先に動いていることがあると整理しました。
今回は、その続きとして、
反応と行動のあいだに、小さな「間」をつくるための整え方
について考えていきます。
目標は、反応をなくすことではありません。
反応の速度を、ほんの少しゆるめること。
その小さな違いが、人との関わり方を少しずつ変えていくことがあります。
「間」をつくるとは、反応を止めることではない
ここでいう「間」とは、
何も考えない時間でも、
感情を押し込めることでもありません。
不安になる。
傷つく。
腹が立つ。
そうした反応は、そのままで構いません。
大切なのは、
反応したあとに、すぐ行動しなくてもいい時間を持つことです。
その数秒があるだけで、
「今、自分は少し反応している。」
と気づけることがあります。
反応は同じでも、
そのあとの行動は少しずつ選びやすくなっていきます。
反応したあとにできること
最初から反応を止めようとしなくても大丈夫です。
まずは、
反応したことに気づくこと。
それだけでも十分です。
「少し強く言ってしまったかもしれない。」
「今、焦って返事をしていたな。」
そう気づいたら、
そこで自分を責める必要はありません。
大切なのは、
評価することではなく、
気づくこと。
それだけで、次の反応は少しずつ変わっていきます。
帰宅後に何度も同じ場面を思い返してしまうときは、
紙に三つだけ書いてみる方法もあります。
- 起きたこと(事実)
- 自分が考えたこと(解釈)
- 本当に心配していること(不安)
例えば、
事実:相手の返事が短かった
解釈:嫌われたのかもしれない
不安:距離を置かれるのではないか
この三つを分けて書くだけでも、
頭の中で混ざっていたものが整理されやすくなります。
反応する直前にできること
反応する直前には、
身体にも小さな変化が起きていることがあります。
胸が少し苦しくなる。
肩に力が入る。
呼吸が浅くなる。
そんな変化に気づいたら、
まずおすすめしたいのは、
視線を一瞬だけ落とすことです。
相手の顔から、
テーブルや自分の手元へ。
ほんの一瞬で構いません。
視線が変わると、
こころの流れも少しゆるみます。
もう一つは、
吐く息を少し長くすること。
深呼吸を頑張る必要はありません。
吸うことは自然に任せ、
吐く時間だけ少し長くしてみます。
それだけでも、
反応だけに流されにくくなることがあります。
日常の中で「間」を育てる
「間」は、
人と会っているときだけにつくるものではありません。
日常の中でも少しずつ育てることができます。
例えば、
メッセージが届いた瞬間に返信するのではなく、
10分だけ置いてみる。
すぐ返さなくても、
関係はすぐには変わりません。
「急がなくても大丈夫だった。」
そんな経験を少しずつ積み重ねることが、
反応の速さをゆるめる練習になります。
おわりに
すぐに反応してしまうことは、
関係を大切にしたいという気持ちの表れでもあります。
だから、
その反応を責める必要はありません。
大切なのは、
反応をなくすことではなく、
反応と行動のあいだに、
ほんの少しの「間」をつくることです。
視線を少し落とす。
吐く息を少し長くする。
10分だけ返信を待ってみる。
どれか一つで十分です。
その小さな余白が、
自分を置き去りにしない関わり方につながっていきます。
この「間」を支える考え方の一つが、mindfulness(マインドフルネス)です。
次の記事では、「mindfulnessとは何か?「気づき」だけでは訳しきれない英語と自己像の意味」について整理していきます。

